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[本書の概要]
文筆家・蟹の親子の日記集vol.6。シンガポール、イギリス、台灣の旅行記を含む、2023年12月31日から2024年12月31日までの一年間の日記を収録しています。
一生に一度あるかどうかの特別な時間の重なりも、いつかは忘れ、記憶からこぼれ落ちて行きますが、なぜ不完全であったとしても日々の記録を続けるのか、自身のモチベーションを探る一冊になりました。
正誤表(随時更新):https://docs.google.com/document/d/1PefTxQTiZhOI_4y2iksjtn-Eqkf3QPUtObdR4h266qc/edit?usp=sharing
「クレメンティまで戻り、Aさんの家までバスに乗る。バスは「次はどこどこ」という案内を一切出さない。運転手のアナウンスも、車内表示もなかった。自分の降りる停留所が近づいてきたら、「おりますボタン」を押す。眠ったりよそ見をしたりしていたら降りそびれそうだ。けれど、窓の外に目を凝らし、見覚えのあるイルミネーションの前を通過すると次だ、ということが、私にも分かるようになっていた。間違えずに降りて、団地の敷地に入った。屋根のついた道を歩いた。
昨日、椅子や机を出していたのは、やはりお葬式の準備だった。参列者が集まっていた。故人の写真の縁には、白いお花の飾りがついていた。写真の下に「××××〜2024」と書いてある。年が変わって早々に亡くなったことが分かった。
部屋に戻ってシャワーを浴び、ほとんど寝落ちするように、眠った。」
(「シンガポール旅行記」)
「十一時前に発車した高鐵はアヒル小屋やコスモスの咲く小さな庭が見える景色の中を猛スピードで走り、十三時前に次の拠点、南港駅に着いた。
車内では日記を整えて過ごしていた。相変わらず、こんなに大変ならもう日記を書かなくてもいいんじゃないかと、やめたくなる瞬間が訪れる。
けれどその波が過ぎると、この期間に感じたメランコリーな気分を乗りこなし、ただの記録だったものを記憶に結びつけ、そしてこれから胸を張って、あらゆることを忘れてもいい、と思えるようになる。」(「台灣旅行記(前編)」)
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サイズ:A6(文庫)
本文:560ページ
厚み:3cm
別途、栞を封入します。
本体価格:1600円+税
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